
おかゆの基礎ガイド
介護食で必要になってくる「おかゆ(お粥)」。
噛む力や飲み込む力が弱くなると、ご飯が口の中でうまくまとまらず飲み込みにくくなり、
むせ込みや誤嚥(ごえん)の原因となる可能性が高くなります。
体を動かすエネルギーの素となる炭水化物を安全に摂るためにも、おかゆは介護食に欠かせない料理です。
おかゆの特徴
●おかゆの良い特徴
◆ご飯よりも水分量が多く柔らかいため、噛む力が弱くなった方でも噛みやすい
◆消化に良く胃腸への負担が少ないため、食欲が減っている時でも栄養を摂りやすい
◆水分量を調整することで、ひとりひとりに合ったおかゆを作ることが出来る
これらの良い特徴は、介護食を必要とする方に向いています。
●食べているうちにサラサラになる理由
始めはちょうど良いとろみのおかゆが、食べているうちに水っぽくなってしまった…という経験はありませんか?
これは、口をつけたスプーンをおかゆに入れることで、唾液に含まれる「アミラーゼ」という酵素が、
おかゆの粘りの「でんぷん」を分解してサラサラになってしまうからです。
サラサラにしたくない場合は、取り分け皿に分けながら食べる方法にすると、唾液が混ざらずサラサラになるのを防ぐことが出来ます。
おかゆの種類
おかゆは水分量の違いによって種類が分かれ、名前も呼び分けられています。
■全粥
■7分粥
ごはん:水 = 1:3
■5分粥
ごはん:水 = 1:4
■3分粥
ごはん:水 = 1:8
■重湯
5分粥または3分粥の汁のみ
「〇分粥」と〇の数字が小さいほどご飯の量が少なく、水分量が多い粥のことです。
重湯は粥の水分のみとなります。
ご飯からおかゆを作る方法
1人分のおかゆをお米から炊いて作るのは大変…という場合には、炊いたご飯や冷凍ご飯からおかゆを作る方法が便利です。
今回は、ごはんからおかゆを作る方法をご紹介します!
【材料(1人前)】
・ごはん 150g
・水 350㏄
【作り方】
①鍋にごはん、水を入れて、ごはんをしっかりほぐす。(火はまだ点けない)
*ポイント*
最初にきちんとほぐすと、均等に短時間で火が通りやすくなります
②中火にかけて沸騰したらすぐに弱火にして蓋をずらし乗せ、13~15分煮る。
※湧き上がったら数回蓋を外し沸騰状態を落ち着ける。
③13~15分煮たら火を止め、1度ざっくりと混ぜて蓋をして5分蒸らして完成!
⇒ごはんの柔らかさを確認して、好みの硬さになった時点で火を止めてください。
*ポイント*
混ぜすぎるとご飯の粘りが強くなり、ベタベタのおかゆになってしまいます
【ポイントのまとめ】
・火にかける前にごはんをしっかりほぐす
・火を止めて混ぜるときは、混ぜすぎない
アレンジおかゆレシピ4選!
普通のおかゆを毎日食べていると飽きてしまうという方は、味付けを変えると食べやすくなります。
このサイトでは、おかゆのアレンジレシピを多数紹介しておりますが、今回はその中からいくつかご紹介します!
■食欲増進!カレー風味あんかけ粥
■中華風、鶏がゆ
■ふんわりたまご粥
■トマトとしらすのリゾット風おかゆ
その他のお粥レシピはこちら!
まとめ
今日から試せるおかゆ作り!
いかがでしたでしょうか?
今回は鍋で作るおかゆの作り方をご紹介しました。
他にも、お米からおかゆを作る方法や、レンジでおかゆを作る方法など、おかゆの作り方は色々ありますが、
日本人の日々の食事に欠かせないご飯だからこそ、おかゆも美味しく作って、介護食を楽しんでいただきたいですね。
介護食でお悩みの方は、本サイトのお問い合わせよりご相談ください。
【サイト内 関連コラム】
*なぜ、お粥は食べているうちにサラサラになるの?
*お粥の作り方と分粥について