日本人の5人に1人が悩んでいることは何だと思いますか?
訪問介護のヘルパーさんやケアマネさんを対象に調理研修を実施した時に、
治療食や食事形態について質問をたくさんいただきます。
その中で意外にも 便秘 に悩む方が多いことを知りました。
便秘と聞くと女性をイメージするかと思いますが、
60歳以上になると便秘の男性が増加する傾向があり、80歳以上になると女性より男性が多くなります
便秘の仕組み
原因は大腸の動きが弱くなる弛緩性です。
腸はリラックスしている状態のときに副交感神経が働き活発になりますが、加齢とともに働きが低下します。
排便には腹筋が関与しており、腹筋と腸の動きも連動しているのですが…
高齢になると日常生活の活動も低下するため筋力も低下し、連動している腹筋の筋力が低下し、
腸の動きも衰え、便秘となります。
スムーズ排便には十分な水分が必要です!!
腸内に停滞している便はどんどん水分が減っていき、スムーズな排便がしづらくなっていきます。
必要なのは水分
脱水を防ぐ!というタイトルで、水分補給の大切さの記事も書いていますので
気になる方は ⇒こちらをクリック
高齢者は喉の渇きを感じにくいため水分摂取量が減ります
また食事量も減ることで、食事からの水分も減り、腸の刺激を弱めます。
便秘になるとお腹が張り食欲が落ち、炎症や感染症、栄養不足をきたし、
腸が動かないことで消化不良を起こす など身体的な影響とともに
イライラやこの便秘が悩みの種となる精神的苦痛も伴います。
セントケアの各施設ではお客様に1日1.5~2リットルの水分補給を実施しています。
訪問介護の現場でも便秘に悩む方にはできる限りの水分補給をお勧めしています。
今回の調理研修のヘルパーさんが担当する女性のお客様にも水分摂取をお勧めしていたのですが …
『夜中にトイレに起きるのが面倒で飲めない』
という答えが返ってきて困っていました。
おから
そこで安価で低カロリー、栄養豊富な「おから」のレシピをいくつか紹介してみました
すると、お客様から食事をした翌日便秘が解消したと喜びのお声があがり、
調理したヘルパーさんも 今までおからはパサパサ・ボソボソするから使ったことがなかったけど、
おからの力を実感したとの報告がありました。
おからは、食物繊維やカルシウム、たんぱく質、炭水化物、カリウムに富んでいます。
特に食物繊維の量はごぼうの2倍です。
食物繊維は「セルロース」という水に溶けないタイプで腸のぜん動運動を促し便秘も解消し、
腸内の残留物を掃除して大腸癌の予防にもなります
さらに大豆のカルシウムやたんぱく質も多く残り
、炭水化物に含まれる豊富なオリゴ糖が腸内の善玉菌のえさになってくれます。
こんなに栄養満点で、便秘解消をしたおからのレシピは来月アップ予定です!
【関連レシピ】
*おからdeクリーミーコロッケ(介護食)
*乳酸菌入り、黄桃シャーベット(介護食)
*腸内環境に必要なこと(コラム)
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*おからdeチャウダー
*おからハンバーグ
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